「流域の森や農地に支えられた汽水生態系の復活により、河北潟から豊かさを持続的に享受できる地域を目指します」
流域全体が無農薬となり、ヤマトシジミ、ウナギなどが生息する河北潟が復活し、潟漁が営まれて食卓も豊かになります。水草が増えて水も透明になり、清湖のきれいな水と自然が取り戻された流域にはいろいろな地場産業が発展しています。「河北潟」は地域に活力を与え続けます 。
これは、河北潟湖沼研究所が2017年に採択した新しいビジョンです。(詳細はこちら)
1994年の団体設立より、河北潟やその周辺でさまざまな環境保全活動をおこなってきました。外来植物の除去活動、生物多様性を守ることで米の価値を高める「生きもの元気米」、毎年恒例となり毎回数百名が参加する「河北潟クリーン作戦」等、継続した活動により、在来植物のアサザが守られたり、地域の新しい農業を切り開く力を示したり、ゴミだらけの湖岸は目立たなくなる等の成果が出ています。 一方でなかなか改善されないものもあります。 河北潟の水質改善はこの20年進んでいません。 河北潟にはたくさんの川や水路が流れ込んでいて、それは海につながっています。 河北潟の流入河川の上流域とも連携して、環境保全の取り組みを進めて、川や水路、河北潟の水質を改善し、海につながる河北潟にしていきたいと考えています。 そこで、河北潟の水を生み出す流域全体を、一から見直す新しい流域管理の形をつくることを模索しています。